BEJ代表 杉浦氏
12.Bicycle Ecology Japan
特定非営利活動法人バイシクル エコロジー ジャパン
http://www.bejapan.org/

Interview by messengerbag.jp
Photo by Jun from messengerbag.jp
取材日:2009年7月8日
東京でもここ数年で確実に増加した自転車通勤者。今やその範囲は都心のみならず全国的に広がりつつあるという。
その背景には自転車通勤を応援する「Bike to Work」という活動が大きく影響しているのかもしれない。今回はBike to Workを主催するNPO団体「Bicycle Ecology Japan」の代表杉浦氏に話しを伺った。
― まずは、自転車との出会いを教えて下さい
以前は10年ほど自転車販売店に勤務していたでんすが、その頃からですね。
― 杉浦さんにとっての自転車の魅力とは何ですか?
活用方法次第ではこれから社会の新しい選択肢を生み出す可能性が高いところです。
― Bicycle Ecology Japan(以下、BEJ)とは何ですか?また、その結成に至ったきっかけや目的は?
バイシクルとエコロジーを組み合わせた造語である「バイコロジー」を概念と理想に掲げ、自転車を軸とした環境保護活動を行うNPOです。
きっかけは2005年に東京で初めて開催されたBFF(Bicycle Film Festival)を観た事です。その時まではただ単にモノを売っていましたが、そのBFFで上映された映像を観て、海外の自転車文化に衝撃を受けました。
それから今までの自転車の社会ではなく、新しいモノを形にしよう、モノを作ったり何かやろう、と人を集めたのが始まりです。

エコロジーと言ってしまうと幅が広すぎて難しい面が出てきますが、自転車をきっかけとし、ゆっくりとやれる事をやろうと思っています。

 
― 主な活動内容について教えて下さい
自転車通勤者応援活動Bike to Workを全国で開催しています。
― 自転車カルチャーとの結びつきについてはどのようにお考えですか?
自転車は、「競技」と「日常の移動手段」といった方向でどんどん離れた方向で発展してきている。その間に必要なカルチャーが熟成していくと、よりユニークなことやモノが生まれると思います。
― Bike to workを始めたきっかけは?
BEJ創立からのミッションの1つ。
元々アメリカではBike to workなどの自転車普及活動が盛んに行われていたのは知っていましたが、直接的なきっかっけは、当時交流のなかった愛知に住むYoshi47(元SFメッセンジャー)から熱いメールをもらったことによります。
彼がSF在住時にとてもインパクトを受けた活動だったようで、日本での開催実現への期待が込められたとても熱いメールでした。受け取った時は見ず知らずの人から期待されているという、いい意味で不思議な気持ちでしたね。
(写真提供:BEJ)
― Bike to workの目的や活動内容を教えて下さい
2012年までに世界最高水準の自転車通勤率35%を目標としています。
内容は、自転車通勤をしている人の応援やこれから始めたい人へのきかっけ作り。「自転車通勤していると良いことがあるなぁ」と少しでも感じてもらえるような活動を目指しています。
ロードバイクからママチャリまで、誰でもどんな車種でも受け入れるスタンスでやっています。
― 現在全国の何都市で開催されているのですか?
秋田・金沢・名古屋・高松・福岡・東京の6都市8会場に増えました。
去年からコーディネーター制にし地方に分散してきています。各エリアにコーディネーターを1人置き、それぞれが思うままに、それぞれのスタイルでBike to Workを展開しています。
将来的には全国で展開をしたいと思っています。Bike to Workの日みたいなのを設定し、それを根付かせたいですね。
 
― 活動は全てボランティアで行われているのですか?
全てボランティアで行っています。
私の中では「国家=法律」であり、「社会=道徳」であると思います。不況と言われるこの経済状況の中、特にボランティアは精神的な部分で今の社会に絶対必要な部分ですよね。

活動を通じて出会ったスタッフもそうですが、自転車で繋がる人脈、それによって広がる世界がすごくおもしろいです。
自転車は業種等関係なく、切り口となって横に繋がる事ができる。CO2削減など、目的が一緒であれば、自転車業界だとかは関係ないですよね。一緒になって何かできると思ってます。
BEJの活動は自己満足でもあり、また少しでも社会貢献になるような事をやっていけたらと思います。

― 2年間続けられて、何か感じ取れる変化などはありましたか?
活動の場所に訪れる人は天候などによって大きく変化しますので活動からの実感は難しいのですが、時流にのって「自転車通勤」を社会が少し注目するようになったと思います。年々問い合わせが増え取材先も自転車専門誌から一般誌、新聞に広がっていることが大きな変化ですね。
― 今後の活動予定や、目標・目指すところは?
毎年9月16日を自転車通勤の日と定め、毎年行おうと思っています。
来る9月16日(水)に初開催として『1億3000万キロの自転車通勤の日 バイク・ツー・ワーク2009』と題して全国的に自転車通勤を呼びかけます。
ぜひ参加&ご協力ください!
↑クリックすると拡大します

『1億3000万キロの自転車通勤の日 バイク・ツー・ワーク2009』
詳しくは公式サイトにて ≫

― 最後にメッセージを

Enjoy!

― ありがとうございました!!

「messengerbag.jpスタッフのBike to Work体験レポート」
今回取材を申し込みむにあたり、BEJ杉浦さんから「どうせならBike to Workに参加しなよ!」というお誘いを受け、messengerbag.jp取材班はボランティアスタッフとして参加してきました。

まず驚いたのは、参加されているボランティアスタッフの面々が幅広いこと。一般の方はもちろん、業界関係者、プロのライダー、メーカーの代表などなど。Bike to Workの活動主旨に賛同し、同じ日、同じ場所で、同じ目的を果たすために活動をされている様子には感銘をうけましたね。

私達もスタッフとして参加したわけですが、ビラ配りや自転車通勤者へ活動の呼びかけなど、普段やり慣れないことに最初は正直照れくさい部分もありましたが、快くビラを受け取ってくださった方々の笑顔や親身に活動内容を聞いてくださった方々のおかげで、次第に照れくささなんか忘れてそれにのめり込んでいる自分がありました。もちろん中には通勤途中ということで急いでいる方もいらっしゃいましたが(笑)

自転車をきっかけとした、ほんの少しのコミュニケーションなのですが、その少しのコミュニケーションから今世の中で欠落している「優しさ」や「温かさ」を感じ取れると思います。それこそが、ストレスの多い日本の社会でとても必要なことなのでは?と再確認できました。
その日のBike to Workが終了し、妙な充実感と満足感からか、しばらくは気持ちの良い日々を送ることができました。

海外では当たり前のように環境保護などの活動は多く、日本でもEarthDayなどは有名ですが、それらのイベント期間だけでなく、自分たちのライフスタイルの1つとなれれば、また周りに任せるのではなく自分自身が意識する事が大事。
より多くの方がこの活動を知り、自転車通勤が増え、新しい活動が生まれ、CO2の削減になって、少しでも日本の環境が良くなればとつくづく思います。

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― まずは、自転車との出会いを教えて下さい
以前は10年ほど自転車販売店に勤務していたでんすが、その頃からですね。
― 杉浦さんにとっての自転車の魅力とは何ですか?
活用方法次第ではこれから社会の新しい選択肢を生み出す可能性が高いところです。
― Bicycle Ecology Japan(以下、BEJ)とは何ですか?また、その結成に至ったきっかけや目的は?
バイシクルとエコロジーを組み合わせた造語である「バイコロジー」を概念と理想に掲げ、自転車を軸とした環境保護活動を行うNPOです。
きっかけは2005年に東京で初めて開催されたBFF(Bicycle Film Festival)を観た事です。その時まではただ単にモノを売っていましたが、そのBFFで上映された映像を観て、海外の自転車文化に衝撃を受けました。
それから今までの自転車の社会ではなく、新しいモノを形にしよう、モノを作ったり何かやろう、と人を集めたのが始まりです。

エコロジーと言ってしまうと幅が広すぎて難しい面が出てきますが、自転車をきっかけとし、ゆっくりとやれる事をやろうと思っています。

 
― 主な活動内容について教えて下さい
自転車通勤者応援活動Bike to Workを全国で開催しています。
― 自転車カルチャーとの結びつきについてはどのようにお考えですか?
自転車は、「競技」と「日常の移動手段」といった方向でどんどん離れた方向で発展してきている。その間に必要なカルチャーが熟成していくと、よりユニークなことやモノが生まれると思います。
― Bike to workを始めたきっかけは?
BEJ創立からのミッションの1つ。
元々アメリカではBike to workなどの自転車普及活動が盛んに行われていたのは知っていましたが、直接的なきっかっけは、当時交流のなかった愛知に住むYoshi47(元SFメッセンジャー)から熱いメールをもらったことによります。
彼がSF在住時にとてもインパクトを受けた活動だったようで、日本での開催実現への期待が込められたとても熱いメールでした。受け取った時は見ず知らずの人から期待されているという、いい意味で不思議な気持ちでしたね。
(写真提供:BEJ)
― Bike to workの目的や活動内容を教えて下さい
2012年までに世界最高水準の自転車通勤率35%を目標としています。
内容は、自転車通勤をしている人の応援やこれから始めたい人へのきかっけ作り。「自転車通勤していると良いことがあるなぁ」と少しでも感じてもらえるような活動を目指しています。
ロードバイクからママチャリまで、誰でもどんな車種でも受け入れるスタンスでやっています。
― 現在全国の何都市で開催されているのですか?
秋田・金沢・名古屋・高松・福岡・東京の6都市8会場に増えました。
去年からコーディネーター制にし地方に分散してきています。各エリアにコーディネーターを1人置き、それぞれが思うままに、それぞれのスタイルでBike to Workを展開しています。
将来的には全国で展開をしたいと思っています。Bike to Workの日みたいなのを設定し、それを根付かせたいですね。
 
― 活動は全てボランティアで行われているのですか?
全てボランティアで行っています。
私の中では「国家=法律」であり、「社会=道徳」であると思います。不況と言われるこの経済状況の中、特にボランティアは精神的な部分で今の社会に絶対必要な部分ですよね。

活動を通じて出会ったスタッフもそうですが、自転車で繋がる人脈、それによって広がる世界がすごくおもしろいです。
自転車は業種等関係なく、切り口となって横に繋がる事ができる。CO2削減など、目的が一緒であれば、自転車業界だとかは関係ないですよね。一緒になって何かできると思ってます。
BEJの活動は自己満足でもあり、また少しでも社会貢献になるような事をやっていけたらと思います。

― 2年間続けられて、何か感じ取れる変化などはありましたか?
活動の場所に訪れる人は天候などによって大きく変化しますので活動からの実感は難しいのですが、時流にのって「自転車通勤」を社会が少し注目するようになったと思います。年々問い合わせが増え取材先も自転車専門誌から一般誌、新聞に広がっていることが大きな変化ですね。
― 今後の活動予定や、目標・目指すところは?
毎年9月16日を自転車通勤の日と定め、毎年行おうと思っています。
来る9月16日(水)に初開催として『1億3000万キロの自転車通勤の日 バイク・ツー・ワーク2009』と題して全国的に自転車通勤を呼びかけます。
ぜひ参加&ご協力ください!
↑クリックすると拡大します

『1億3000万キロの自転車通勤の日 バイク・ツー・ワーク2009』
※イベントは終了しました。

― 最後にメッセージを

Enjoy!

― ありがとうございました!!

「messengerbag.jpスタッフのBike to Work体験レポート」
今回取材を申し込みむにあたり、BEJ杉浦さんから「どうせならBike to Workに参加しなよ!」というお誘いを受け、messengerbag.jp取材班はボランティアスタッフとして参加してきました。

まず驚いたのは、参加されているボランティアスタッフの面々が幅広いこと。一般の方はもちろん、業界関係者、プロのライダー、メーカーの代表などなど。Bike to Workの活動主旨に賛同し、同じ日、同じ場所で、同じ目的を果たすために活動をされている様子には感銘をうけましたね。

私達もスタッフとして参加したわけですが、ビラ配りや自転車通勤者へ活動の呼びかけなど、普段やり慣れないことに最初は正直照れくさい部分もありましたが、快くビラを受け取ってくださった方々の笑顔や親身に活動内容を聞いてくださった方々のおかげで、次第に照れくささなんか忘れてそれにのめり込んでいる自分がありました。もちろん中には通勤途中ということで急いでいる方もいらっしゃいましたが(笑)

自転車をきっかけとした、ほんの少しのコミュニケーションなのですが、その少しのコミュニケーションから今世の中で欠落している「優しさ」や「温かさ」を感じ取れると思います。それこそが、ストレスの多い日本の社会でとても必要なことなのでは?と再確認できました。
その日のBike to Workが終了し、妙な充実感と満足感からか、しばらくは気持ちの良い日々を送ることができました。

海外では当たり前のように環境保護などの活動は多く、日本でもEarthDayなどは有名ですが、それらのイベント期間だけでなく、自分たちのライフスタイルの1つとなれれば、また周りに任せるのではなく自分自身が意識する事が大事。
より多くの方がこの活動を知り、自転車通勤が増え、新しい活動が生まれ、CO2の削減になって、少しでも日本の環境が良くなればとつくづく思います。

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